木曜日, 7月 09, 2020

俳優・上川隆也の「遺留捜査シリーズ」に嵌ってます

 今回は、俳優・上川隆也に拘ってみようと思います。この俳優を認識し始めたのは、出世作であるNHKドラマ「大地の子」に主人公・陸一心を演じた時でした。当時30歳前後の新人だったと思うのですが、とても新鮮で誠実な演技だったと記憶しています。
 その後、同じくNHKの大河ドラマ「功名が辻」の山内一豊役を主演し、メジャーな役者としての地位を確立したように思いました。その後、民放各社のドラマに出演していましたが、あまりこれといった注目は持たずにいましたが、オンデマンド時代になり、東京のキー局制作のドラマやWOWOWのドラマWがネット経由で視聴可能になり、「マークスの山」(WOWOW)、「レディ・ジョーカー」(WOWOW)、そして私が最も面白くて全シリーズを視聴した「遺留捜査シリーズ」(テレビ朝日)の糸村聡役に嵌ってしまいました。
 風貌からは、饒舌とは縁遠くて、寡黙で誠実な雰囲気を醸し出しながら、実は軽妙にコメディ・タッチの突っ込み上手な役回りをこなしており、すっかいファンになってしましました。「遺留捜査シリーズ」では事件の解決が迫る後半の山場で、「僕に3分間だけください」との決め台詞、視聴者は安心して事件の核心の説明を聞くことになるのですが、このパターンが、何度出てきても、嫌味がないのです。好きな理由だと思います。白いスニーカーに肩下げバック、現場に臨場するとネクタイを外してと言ったパターン化した演技も、何故か、彼が行うと自然な動きに見えてしまうのです。科捜研の村木との毎回の押し問答も、普通に面白いのです。普通、パターン化したコメディ部分は、他のドラマでは食傷気味になるのですが、彼の場合は、常に面白いのです。
 逆に、あまり好ましくなくて、無理しているなぁ~と思うのは、「執事 西園寺の名推理シリーズ」の西園寺一役はいただけません。無理して演技しているのがそこ彼処に見受けられて、このシリーズは途中棄権しました。また、2時間前後の時間軸で最後までストーリーが完結する映画では、彼の良さが活かし切れていない印象があります。最近見た「二流小説家~シリアリスト~」での演技も、映画俳優とは言いきれず、シリーズ物のテレビドラマが彼にはぴったりの印象が強いです。
 彼にはドラマWのような回数の少ないしリーズ・ドラマの主役が最適なのではないかと思います。その意味では、2016年の「沈まぬ太陽」(WOWOW)NO恩地元役は彼に合った作ヒントは思いますが、少し不満が残ります。ここまで分席してきて言えることは、私は「遺留捜査シリーズ」の糸村君が、どうも好きで、憧れているようです。

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