94年に伽藍の自宅兼オフィスが完成したとき、旧宅の庭にあったボケ(サルスベリ)を鬼門の方向に当たる東北の角に移植した。移植当時、ボケの回りがあまりにも寂しいので、ガーベラの種を植えたところ、見事に赤や黄色の花を咲かせて、この時期から夏頃まで、賑やかな色彩を楽しませてくれた。
いつ頃かは定かではないが、ボケの根元当たりに、在来種と思える花が白くて鈴なりになる可憐な草花が自生するようになり、その白い花の連なりがあまりにも可愛げで、また、少々繊細で犯しがたい趣があり、良い花が咲いてくれたものだと密かに喜んでいた。
以来、この在来種とおぼしき花は、毎年咲くようになり、宿根茎のガーベラの勢力を年ごとに浸食し始めた。こうなると、どちらに軍配が上がるのか確かめてみたくなり、何も手を付けず、毎年その勢力分布をみるようになって数年が過ぎた。ガーベラはだんだん脇に押し寄せられぎみだが、どっこい踏ん張っている。どの程度でバランスをとるのか、来年も楽しみにしたいと考えている。
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