中嶋哲也監督作品。公開されたときから気になっていて、DVD化されたのを契機に早速観た。色調の新鮮さ、いや、こういう色調をようやく日本映画でも追究するようになったのかという感想がまず浮かんできた。さらに、CGを効果的に挿入しての演出は、ともすると悲惨な話を、どこかほんわりとしたテーストに持ち上げ、花のある作品になっている。画面の構成でも、その花を手前に持ってきて、「色」を置こうとする意識が働いているように思う。そこが、演出なんだろうけどね。
なぜ、色にこだわるのか。今、セミナーの学生たちが苦闘している。アニメの原画創りに挑戦しているわけだが、その原画の質の追究に意識が向かってはいても、どのように動画化するのかという、その先の技術的な側面への不安があるようで、肝心要の原画の質の追究という側面に腰が据わっていないのだ。そんな感想を持ちながら、嫌われ松子を観ていたから、一層いろにこだわってしまった。
映画としては、後半のストーリーを「収めて行く局面」にもたつきがあり、モニターを導入していたならば、もっと「すっきり終わって欲しい」との要望が出たはずだ。そこをそのようにはしなかった点が気になるが、おいの回想と松子の過去から死ぬまでの経過を今と昔を行きつ戻りつ編集し構成しているストーリー立ては面白かった。楽しめる構成になっていただけに、最後のどのように殺されたかのシーンはあってもなくても、いや、無いほうがさらにミステリーになって良かったんじゃないかまで思ってしまうのだ。
難癖をつけてもしょうがない。私は、このような斬新な映像表現を持ち込んだこの作品を繰り返し勉強していくことは確かであり、良い作品であることは疑う余地のないところである。
なぜ、色にこだわるのか。今、セミナーの学生たちが苦闘している。アニメの原画創りに挑戦しているわけだが、その原画の質の追究に意識が向かってはいても、どのように動画化するのかという、その先の技術的な側面への不安があるようで、肝心要の原画の質の追究という側面に腰が据わっていないのだ。そんな感想を持ちながら、嫌われ松子を観ていたから、一層いろにこだわってしまった。
映画としては、後半のストーリーを「収めて行く局面」にもたつきがあり、モニターを導入していたならば、もっと「すっきり終わって欲しい」との要望が出たはずだ。そこをそのようにはしなかった点が気になるが、おいの回想と松子の過去から死ぬまでの経過を今と昔を行きつ戻りつ編集し構成しているストーリー立ては面白かった。楽しめる構成になっていただけに、最後のどのように殺されたかのシーンはあってもなくても、いや、無いほうがさらにミステリーになって良かったんじゃないかまで思ってしまうのだ。
難癖をつけてもしょうがない。私は、このような斬新な映像表現を持ち込んだこの作品を繰り返し勉強していくことは確かであり、良い作品であることは疑う余地のないところである。
2 件のコメント:
彼(中島Dir)のトーンは昔からビビッドで、
今では彼に憧れて作風をマネて
第一線で活躍するディレクターもいっぱいいますね。
確か新作レンタルなんですよね。。。高いっ
でもまだ見てない作品なんで一度見てみます。
おぉーー、なべさんじゃんか!
一度、凱旋講義を頼みたいのだが、
携帯かけてもとってくれないから・・・・。
今後もいろいろ教えてくださいな!
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