すごい論者が現れた。環境考古学を打ち立て、地球レベルで古気象の変動と文明の盛衰の因果関係を解き明かしている著者。その科学的なスケール感に圧倒されながら読み進むと、現在人類が抱えている環境問題の根の深さ、人類存亡の危機がいかに深刻で、待ったなしのレベルにあるか、そして、その危機的環境破壊の現況ともいうべき砂漠から生まれた一神教(ユダヤ・キリスト教、イスラム教)が形成してきた「力と闘争の文明」への対応策や克服のビジョンなどが、生々しい現実感を伴って迫ってくる。
私は小さいときより、宇宙より丸い地平の見えるこの地球に留まりながら物事を考えたいと思っていた。その思いは、科学雑誌ニュートンの編集者となり、宇宙論やNASAの宇宙開発の記事を扱うたびに強くなっていった。人類が宇宙までをも自分たち人類の生存圏として、未開拓のフロンティアと認識して出て行く必要があるのか、そんな疑問を強く持っていた。そして、この書を読んだことによって、その一つの回答を得たような、納得があった。やはり、自然を人間の従属下に置こうという発想からすると、地球レベルでの制圧が行き詰まり、「その先は宇宙へ」というフロンティア思想からの取り組みであり、宇宙開発推進者たちのその根底には、一神教的な「力と闘争の文明」の発想に裏打ちされた価値観がることをはっきりと理解出来たのである。
そうなると、宇宙へ出ることの唯一の価値は、水の惑星地球という絶対的な環境をシャトルに乗った目で監視し、地球のあらゆる環境的指標をセンシングすることにのみ、現在的な価値があるということも理解されるのである。
この「一神教の闇」中には、いまや盟友の感がある大橋力先生の「音と文明」からの引用や考えを賞賛のもとに随所に引用紹介している。その意味からも注目して読み進むと、「力と闘争の文明」史観、一神教史観しか持ち得ない西欧・アメリカ型の発想では、地球環境問題の解決は無理であり、古来、アニミズムの発想を色濃くもっていたアジア・モンスーン地区の我々にこそ、アジアの発想にこそ、将来性があるとが見えてくる。残念ながら、アフリカ地区からの提言がないことが気に掛かるが、「もったいない」という思想を資源再活用、循環型社会構築のキーワードにしようという発想を見いだした人がアフリカからの人材だったことを思い出して、安心している。(ノーベル平和賞受賞者 ワンガリ・マータイ) この書籍をセミナー生の冬休みの課題図書にしたいと考えている。先ほどアマゾンで発注した。どうですか?ナベさんも読んでみては!
私は小さいときより、宇宙より丸い地平の見えるこの地球に留まりながら物事を考えたいと思っていた。その思いは、科学雑誌ニュートンの編集者となり、宇宙論やNASAの宇宙開発の記事を扱うたびに強くなっていった。人類が宇宙までをも自分たち人類の生存圏として、未開拓のフロンティアと認識して出て行く必要があるのか、そんな疑問を強く持っていた。そして、この書を読んだことによって、その一つの回答を得たような、納得があった。やはり、自然を人間の従属下に置こうという発想からすると、地球レベルでの制圧が行き詰まり、「その先は宇宙へ」というフロンティア思想からの取り組みであり、宇宙開発推進者たちのその根底には、一神教的な「力と闘争の文明」の発想に裏打ちされた価値観がることをはっきりと理解出来たのである。
そうなると、宇宙へ出ることの唯一の価値は、水の惑星地球という絶対的な環境をシャトルに乗った目で監視し、地球のあらゆる環境的指標をセンシングすることにのみ、現在的な価値があるということも理解されるのである。
この「一神教の闇」中には、いまや盟友の感がある大橋力先生の「音と文明」からの引用や考えを賞賛のもとに随所に引用紹介している。その意味からも注目して読み進むと、「力と闘争の文明」史観、一神教史観しか持ち得ない西欧・アメリカ型の発想では、地球環境問題の解決は無理であり、古来、アニミズムの発想を色濃くもっていたアジア・モンスーン地区の我々にこそ、アジアの発想にこそ、将来性があるとが見えてくる。残念ながら、アフリカ地区からの提言がないことが気に掛かるが、「もったいない」という思想を資源再活用、循環型社会構築のキーワードにしようという発想を見いだした人がアフリカからの人材だったことを思い出して、安心している。(ノーベル平和賞受賞者 ワンガリ・マータイ) この書籍をセミナー生の冬休みの課題図書にしたいと考えている。先ほどアマゾンで発注した。どうですか?ナベさんも読んでみては!
2 件のコメント:
かなり興味がありますねー!
一度読みたいですけど、
今読んでる「世界がもし1000人の村だとしたら」
(今やってる仕事の資料なんですけどね)
を読み終わったら探してみますっ。
ナベさんもお勉強しているようですね!
良いことです。
「美と慈悲の文明」VS「力と闘争の文明」の対比は実におもしろいですよ。マジ、お勧めです! ちなみに昨日アマゾンで、2年生3年生5名分を大学着で発注しました。読ませます! コメント、感謝!
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