先日、内田裕也さんのロックンロール葬が東京は青山葬儀場で営まれたそうです。スポーツ紙系のサイトには、喪主を務めた内田也哉子さんの弔辞が全文掲載されていました。昨年亡くなった母であり裕也さんの奥さんだった樹木希林さんの葬儀の際にも弔辞を述べ、その際もその内容が詳細に報道されていましたが、その時から、この方の文学性とでも言えそうな、いや、私は相当に感じ入っているのですが、思想力(イデオロギーとしてではなく、想い、想いはせる力という意味で)とでも言える、言葉の魔術とでも言えそうな特殊なリテラシーに注目するようになりました。考える力を振り絞って出てきたのか、あるいは自然に溢れ出てきたものかはわかりませんが、多分、ご両親のDNAを引き継いでいるには違いないのですが、とにかく、思想力が凄いのです。
内田也哉子さんというお名前に初めて出会ったのは、アニメのDVDのライナーノーが初めてでした。ジブリと共同して出した「レッドタートル」の監督であるマイケル・デユドク・ドウ・ヴェッットさんのアニメ作家としてのデビュー作品と言って良い「岸辺のふたり(FATHER AND DUAGHTER)」という8分間の短編アニメがあります。教員時代、アニメを志望する学生たちに必ず鑑賞させていた作品ですが、このアニメを収めたDVDで、内田也哉子さんが原作の絵本の翻訳者になっていたことを後に知りました。ですから改めて内田也哉子さんというキャラクターに注目してみたい気持ちになりました。そしてこの記事は、裕也さん希林さんへの弔意の表現としてみたいと思います。
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