土曜日, 7月 20, 2013

ジブリの新作「風立ちぬ」を観て

公開日、映画館に並んだ。初回9:50からの回にはさほど人は集まっていなかった。集まっている方々を観ても、子供は少なく、ジブリ作品を観て育ってきた大人がほとんどという感じである。20代、30代が多いように思った。
さて、見終わっての感想は、これが、なかなか言葉に出来ない難しさがある。でも、私の言葉で、まず端的に表現すると、「これはアニメではなく、純然たる映画」。いままでのジブリファンが離れて行きはしないかと心配になるくらい、「映画」だった。この作品は、もう一度観て考えてみようと思わせる要素が少なく、真っ正面から受け取ってみると、純粋な映画として、「そのテーマ性を熟慮しろ」と突き放している感じがするのだ。それは、ポスターのコピー「生きねば。」に通じる、何かである。それくらい、この映画は過去のジブリアニメとは、一線を画している。
だからこそ、言葉を添える必要が有るのだと思う。会場で手に入れたパンフレットを見れば、巻頭の解説には、立花隆を起用しているように、多くの言葉がこれからも添えられていくはずだ。その必要性は、制作サイドが一番感じていることかもしれない。公開日2日前に、ジブリ公式サイトでは、ジブリの機関誌「熱風」の最新号を、約1日半フリーダウンロードさせていた。良く考えて、明日の投票に出向いて欲しいという願いをも、言葉化してアピールしながら。

パンフレットに掲載された立花隆の解説文のリードを転載してみたい!

これは、明治以来西洋に追いつき追い越せで、
急ごしらえに作った富国強兵国家日本が、
富国にも強兵にも失敗し、
大破綻をきたした物語だ。

最後の方で出てきた零戦の累々たる残骸の山........!!!!
原発事故や津波災害の爪痕に重ねて観てしまうかもしれないが、そこからもう一歩も二歩も突き抜けた境地に、考えるべきことがある。

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