月曜日, 2月 08, 2016

ケーブル・テレビをいつ捨てるのか?

このところ、動画配信サービスのhuluやNETFLIX、そしてNHK  Ondemandを頻繁に使っている。メディア・ウォッチャーとしてのリサーチの側面もあるが、一般的な自宅での余暇の過ごし方として、果たしてこれらがケーブルテレビの多チャンネル視聴に変わりうるものなのかを見極めたいという願望もあってのことだ。私も、そろそろ結論を出したいと思うようになった。
ケーブルテレビで一番気がかりなチャネルはCNN。だが、ひとたび世界的な大事件が起きると、CNNもBBC Worldも、ネットでの同時中継を開始して、その画像は本放送と変わらない質で、タイムラグもほとんどなく視聴者に届けている。これはNHKも同じ体制になってきている。だから、CNNはネットで十分だと言える。
問題は、BSプレミアムのようなBS系の番組だ。一部はオンデマンドで見逃し視聴が可能だが、中にはオンデマンドのラインアップに上がってこない番組もあり、BSと地デジは残したい。BSの場合、以前は小型パラボラ型のアンテナ+チューナーで視聴していた時代もあったが、ケーブルテレビを外す場合、このスタイルに戻ることを想定すると、実は少々不安だ。なぜなら、アンテナからの視聴には天候条件にかなり左右されてしまうことを経験しているからだ。特に、冬の時期、曇天で雨や雪の時は、受像が乱れ気味になる。これはかなりストレスになる。となると、ケーブルは残すべきという結論になるが、ネットの進展を考えると、各ケーブル・チャネルの行く末はネットと合体するしかなさそうに思えるのだ。
各ケーブル・チャネルのネット上のプロモーション・サイトでは、時にネット同時中継をやったりしているし、huluのようにFoxチャネルをすでにライブで流しているスタイルも出てきている。となると、どこかの時点で視聴するメディア・インフラを選択する時代が確実にやってくることになりそうだ。
私は昨年12月に新しいMacBookProを使い出した。画質としては2880ピクセルまで表示可能な機種で、大型モニターへの出力にはHDMI端子が付いている。だから、現行のフルHD品質で映画やドラマを見ることが出来る。この1ヶ月半、huluやNETFLIXの視聴は、すべてこのスタイルで楽しんできた。Wi-Fiルーターと居間は約8メートルほど離れているが、全く問題なくMacBookPro>大型液晶テレビで視聴できる。写真データなどを映し出して、少し離れた位置からの画質や構図の確認も行ってみたが、なかなか使い勝手がある。グーグルTVやアップルTVなどの企画も出揃っているが、要は、私のようにどこで切り分けて視聴スタイルを決めていくかの問題のように思える。
さて、話題は変わって4Kテレビの件だが、昨年12月初旬に大学の研究室で、4Kモニターを導入した。その時思わぬ情報に出会って、世間は私が考えている以上に前進してしまっているのだと、驚愕したことがあった。それは、各メーカーからの液晶テレビ、55インチ以上の大型モニターは、全メーカー、すべて4Kを映し出すことができるようになっているというのだ。55インチ以上の大型モニターはすべて4K対応済みなのだ。
確かに、YoutubeもVIMEOも、4K作品に対応しており、適切なモニターさえあれば、4K作品は視聴可能になっている。また、ストック映像を制作している写真家や映像作家さんたち、最近は4Kで制作することに主軸を移そうとしているらしい。となると、4K時代は以外と早くやってきそうなのだ。その時、旧来のインフラを持つ放送局やケーブルテレビのインフラが即応できるのかという疑問が浮かぶ。
新技術や新しいスペックはできる領域から始めてしまえという発想で進んできたネットの世界の方が、素早く対応できそうに思えてならない。映画でさえ、劇場公開とネット公開をシンクロさせる作品が出始めている。ネットでの公開を先行させ、モニターし、劇場公開版への修正案を求める動きだったありそうだ。
より安く、より確実に、高品質で視聴できる自己環境を整えることは、仕事への応用、仕事上の情報収集の面でも求められること。だからと言って、すべてのインフラを自己環境に置くことは、経済的ではない。通信や放送関連への出費比率が高まる傾向の今、これは家計上も重要なことになってきている。この観点も見逃せない。
この20年の放送インフラの文化的な変遷を思うとき、FMも、地デジも、BSも、通販のキャンペーン枠がどんどん増えてきていることが悩ましい。特に、運転中主に聞いているFMにこれが入ってくるとうんざりする。かつて、雑誌が広告を載せる台と化してしまった例もあるが、FMやテレビも、その轍を踏むのであろうか。

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